ブラジル・アマゾン観光 ― 世界を癒す森、その声を聞くブラジル体験|H&Aポルトガル語教室
- atsukohoshi
- 5 日前
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Oi gente! Tudo bem? こんにちは!
日本ブラジル中央協会理事・ブラジル歯科医師・H&Aコンサルティング代表 兼 ポルトガル語講師の星淳子ナターリアです。
ブラジルサントスで生まれ育ったブラジル日系2世で、現在は日本で暮らしています。
■ アマゾンは「もうひとつのブラジル」
ブラジルと言えば、ビーチやサンバ、人気の料理を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。でも、北部、とくにアマゾン州やその州都マナウスに行くと、まったく違うブラジルに出会います。ここでは独自の話し方、ユニークな味、そして川と密接に結びついた文化が生きています。アマゾンは「ブラジルの中のもうひとつの国」と言えるほど、独自のアイデンティティを持っています。

■ アマゾンには独特の言語と文化がある
アマゾンの人たちの話し方は穏やかで、リズミカルで、主に ネエングアトゥ語やトゥピ・グアラニー語 といった先住民の言葉の影響を受けた独特の「言葉の温度(ぬくもり)」があります。アマゾンでも、ポルトガル語が通じる場所は多いのですが、現在でも先住民言語を母語とするコミュニティは多く存在しますし、アマゾン川流域の Belém do Solimões(ベレン・ド・ソリモンイス)のような地域では、学校に入ってポルトガル語を学ぶまでは現地語しか話せない子供もいたりします。
Belém do Solimões:アマゾン流域でブラジル先住民が暮らす最も大きな村(タバチンガ(Tabatinga)近辺に位置)
一方で、アマゾンから世界にも広がっている言葉もあり、例えば「アサイ(açaí)」・「ガラナ(guaraná)・タピオカ(tapioca)」などは、日本でも知っている方が多い単語の一つではないでしょうか。これらの言葉は、元々は先住民によって食べられていた食材の名前で、それが世界に広がったものですが、他にもブラジルで使われるポルトガル語の中には、大自然の中で育まれた柔らかいイントネーションや、先住民由来の語彙が自然に混じった言葉があり、森や川の文化とともに育まれた「言葉の温度」を感じることができます。
今回は、アマゾンを観光で訪れた際に出会う単語をいくつか、背景とあわせて紹介しますね。
■ アマゾンで出会う言葉たち(ブラジル北部で主に使われている言葉)
■ Manauara(マナウアラ):マナウス出身の人
地名+先住民語風の接尾辞の構造が残るポルトガル語で、アマゾンの中心都市マナウスの出身者を指す言葉です。「あなたは Manauara?」と聞くと、街への誇りを込めて喜んで答えてくれます。
■ Pororoca(ポロロカ):川と海の波がぶつかる現象
トゥピ語 “poroc-poroc(轟音)” に由来するポルトガル語で、アマゾン河口で起こる巨大な逆流現象。轟くような音からその名がつき、「ポロロカの音で季節が分かる」と語る人もいるほど、自然と生活が密接な文化を映しています。
■ Chibé(シベ):水+キャッサバ粉の伝統食
トゥピ語由来の “cibé(キャッサバの粥)”は、暑いアマゾンで労働者や漁師が体力を保つために飲む「森のエネルギー食」。砂糖を入れることもある、いわばアマゾン版スポーツドリンクです。
■ Tucupi(トゥクピ):キャッサバの絞り汁を発酵させた黄色いスープ
トゥピ語 “tukupi”由来のポルトガル語。このスープは酸味と香りが特徴で、名物料理 Tacacá(タカカー)に欠かせない存在。森の食文化の象徴とも言える味です。
■ Cunhã(クニャ)/Curumim(クルミン):女の子/男の子
ともにトゥピ語由来(cunhã=女性、curumim=男の子)のポルトガル語で、今も子どもへの呼びかけとして広く使われています。優しいイントネーションと相性が良く、アマゾンの「言葉の温度」をよく表す語彙です。
■ Visagem(ビザージ):おばけ、霊的な存在
ポルトガル語の “visão(幻影)” が、アマゾンで独自変化したものです。夜の森の気配を日常的に感じてきたアマゾンでは、見えない存在を指す言葉が豊かに残っています。「Cuidado com a visagem(ビザージに気をつけてね)」と言われると急に背筋が伸びます😓。
■ 言葉の温度に寄り添うことは、文化と森への敬意につながる
これらの言葉は、アマゾンはただ単に「環境として見る」場所ではなく、「文化として理解する」入口でもあると、私たちに語りかけてきます。アマゾンにあるのは雄大な自然だけではありません。先住民の生活、土地への祈り、伝承、リズムのある話し方——すべてがアマゾン独自の文化を形作っているのです。そして、アマゾンの言葉や暮らしを知れば知るほど、アマゾンが「ただの観光地ではない」ということに気づかされます。
アマゾンを訪れることは、同じブラジルであってもサンパウロやリオデジャネイロなどとは全く異なる「文化の中に入っていく」ということを意味します。
このような場所を訪れる側に求められるのは、自然を「楽しみ」、文化を「尊重する」姿勢です。その両方がそろったとき、旅は「見る」から「理解する」へ、「通り過ぎる」から「つながる」へと変わっていきます。

■ ブラジルをもっと深く知りたい方へ
言葉を学ぶということは、文化と人を理解することでもあります。H&Aポルトガル語教室では、ブラジルの日常生活などもテーマにしながら、楽しくレッスンを行っております。また、日本とブラジルの文化や習慣の違い、コニュニケーションの仕方の違いなどに注意しながら、確実なレベルアップを目指す効率的なレッスンを進めています。ご興味のある方は是非下👇の動画(26秒)をご覧の上、無料体験レッスンをお申し込み下さい。またH&Aコンサルティングでは、ブラジルセミナーなども開催しております。興味のある方は、ぜひホームページ(https://www.h-a-consulting.com/ )をご確認ください。
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