きらきらネーム~ブラジルでは?― 名前から見える文化の違い|H&Aポルトガル語教室
- atsukohoshi
- 1月10日
- 読了時間: 6分
Oi gente! Tudo bem? こんにちは!
日本ブラジル中央協会理事・ブラジル歯科医師・H&Aコンサルティング代表 兼 ポルトガル語講師の星淳子ナターリアです。
ブラジルサントスで生まれ育ったブラジル日系2世で、現在は日本で暮らしています。
日本では、個性的な読み方や漢字を使った名前を「きらきらネーム」と呼びますよね。
かわいい、面白いという声がある一方で、「読みにくい」「将来大丈夫?」といった意見もあり、たびたび話題になります。
では、ブラジルにも同じような名前文化はあるのでしょうか。
■ ブラジルには「きらきらネーム」という言葉がない
まず大きな違いとして、ブラジルには「きらきらネーム」という言葉自体がありません。
個性的な名前は、
nomes diferentes(変わった名前)
nomes criativos(創造的な名前)
と表現されます。「目立つ=よくない」という価値観は、日本ほど強くありません。
■ ブラジルの「きらきらネーム的」特徴
ブラジルで個性的とされる名前には、いくつかの共通点があります。
一つは、外国語風の名前が多いことです。英語や他言語の名前を、そのまま使うだけでなく、ポルトガル語の発音や綴りに合わせて書き換えることも珍しくありません。例えば
Michael → Maikel(マイケウ)
William → Uilian(ウイリアン)
David → Deivid(デイヴィヂ)
といった具合です。
また、意味より音の響きが重視されます。「呼びやすい」「おしゃれ」「今っぽい」といった感覚が、名前選びの大きなポイントになります。
■ 2025年 ブラジルの赤ちゃん名前ランキング
では、実際に2025年の人気名前を見てみましょう。
👦 男の子(解説(→部分)は私の直感的な印象です)
Ravi→ モダン・国際的・感性派(新しめ、都会的)
Miguel→ 王道・誠実・信頼感(聖書由来、強くて優しい)
Heitor→ 力強い・伝統・男らしさ(英雄系、少しクラシック)
Arthur→ 知的・上品・安定感(ヨーロッパ的、育ちの良さ)
Theo→ 洗練・柔らかい・今風(短くてスマート)
👧 女の子(解説(→部分)は私の直感的な印象です)
Helena→ 気品・知性・古典美(タイムレス、名家感)
Maitê→ 明るい・親しみ・現代的(ブラジルらしい温かさ)
Cecília→ 芸術的・静かな美しさ(音楽・文学の香り)
Aurora→ 希望・輝き・ロマン(夜明け、ポジティブ)
Alice→ 可憐・知的・世界共通(永遠の定番)
ひとことで傾向をまとめると、男の子は 「国際的 × 伝統の安心感」。女の子は 「クラシック回帰 × 詩的イメージ」といった感じです。またブラジルでは、キリスト教の影響から、聖書や聖人に由来する名前が今でも多く使われています。Miguel や Maria のような伝統的な名前が、時代を超えて人気なのもそのためです。

日本のキラキラネームは、音や字面のインパクト先行(独自性・驚き)という印象がありますが、ブラジルの人気名前(今回の例)は、伝統・語源・国際性を土台にしたモダン化(安心+今風)を感じさせます。つまり、「目立たせるために外す」のがキラキラネームだとすると、「時代に合わせて磨く」のがブラジル流といった印象です。
■ 実は大きな違い① ニックネーム文化
ブラジルの名前文化を語るうえで欠かせないのが、ニックネーム(apelido)文化です。
ここで言うニックネームとは、ファーストネームを短くしたり、形を変えたりした愛称、
あるいは本名とはまったく異なる呼び名を指します。例えば
Gabriel → Gabi
Rafael → Rafa
Eduardo → Edu/Dudu
Renata → Rê
といった具合です。
有名な例では、サッカー選手の Pelé(本名:Edson Arantes do Nascimento)や
Cacá(本名:Ricardo Izecson dos Santos Leite)。よく見ると本名と全然違いますよね。なぜPeléかと言えば、幼い頃の Edson(後の Pelé)は、地元クラブのゴールキーパー Bilé を尊敬していたのですが、彼が幼少期、Bilé(ビレ) をうまく発音できず、周囲には 「Pelé(ペレ)」 のように聞こえ、それを友人たちが面白がって呼び始め、Pelé というニックネームが定着したそうです。
世界の Peléもそうですが、ブラジルではニックネームが一時的な愛称ではなく、日常生活の中心になる名前として使われます。学校、職場、友人関係、スポーツチームでは、本名よりニックネームで呼ばれる方が普通といった感覚もあります。このようにブラジルの日常生活は「名前(本名)の読みやすさ」に縛られませんし、「呼びやすい名前は、あとから作ればいい」という発想もあるため、本名が長かったり、少し珍しい名前であっても、生活の中で不便を感じることはほとんどありません。

■ 実は大きな違い② 複合名が普通
日本では、苗字が一つ、名前が一つという構造が当たり前ですよね。でもブラジルでは、苗字とは別に「名前そのものを2つ持つ」ことがあります。つまり2つとも「下の名前」。例えば
Maria Cecília
João Pedro
この場合、Maria も Cecília もJoão も Pedro もすべて「名前」で、苗字は含まれていません。日本の感覚で言えば、
「太郎 一郎 佐藤」
「花子 美咲 鈴木」
のように、名前が2つ続いたあとに苗字が来るイメージです。
使い方はとても柔軟で、こうした複合名は、公的書類やフォーマルな場では そのまま使われますが、日常会話では どちらか1つだけを呼び名にするというのが普通です。日本が「1つの名前に意味を込める文化」だとすれば、ブラジルは「組み合わせで個性を作る文化」と言えるでしょう。
■ 名前に対する考え方の違い
日本では、「名前は一生変えられない大切なもの」という意識がとても強いと感じています。一方ブラジルでは、ニックネームが一般化するなど、名前を柔軟に受け止める文化があります。そのため、多少個性的な名前でも、社会に自然に溶け込んでいるように感じます。
きらきらネームを通して見えてくるのは、名前そのものよりも、社会や文化の違いなのかもしれません。名前は、その国の価値観を映す、とても興味深い鏡と言えるかもしれませんね。
■ ブラジルをもっと深く知りたい方へ
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